犬が留守番中に吠える原因は? 窓・音・居場所から考える無駄吠え対策
2026年08月01日
留守番中に犬が吠えている。
知らない人から急に言われたり、防犯カメラで確認したら吠えていたり。
様々な場面で無駄吠えにお困りの方はいらっしゃると思います。
このブログでは、そのあたりを少しでも軽減できるのではないかと思い文章を書きました。
何かの参考になれば幸いです。
目次
1. 留守番中に犬が吠える際、確認したいこと
犬が留守番中に吠えていると分かると、すぐに「どうすれば吠えなくなるのか」を考えたくなると思います。
ただやみくもに対策を講じるのではなく、まずは犬がいつ、どこで、何に向かって吠えているのかを知ることが重要です。
犬が吠え続けることは、けっこう大変なことです。
言い方を変えるなら理由がないと、吠え続けません。
まずはそこを探してほしいと思います。
1-1. 犬がいつ吠えているのかを確認する
まず見てほしいのは、犬が吠え始める時間です。
飼い主が外出した直後から吠えているのか。
それともしばらく静かに過ごしたあと、特定の時間になると吠え始めるのか。
この違いだけでも、原因を考える手がかりになります。
例えば外出した直後から吠え続けているのであれば、飼い主と離れることへの不安が関係している可能性があります。
一方で午前中は静かに寝ているのに、お昼ごろの外から聞こえる人の声や車の音、窓から見える動きに反応しているのかもしれません。
「留守番中に吠える」という結果だけではなく、吠え始めるまでの時間を見ることが大切です。
1-2. 犬がどこで吠えているのかを確認する
次に、犬が家のどの場所で吠えているのかを確認します。
窓の前へ走って吠えている。
玄関の近くへ移動して吠えている。
部屋の中を歩き回りながら吠えている。
こうした犬の動きから、何を気にしているのかが見えてくる場合があります。
特に窓の近くで吠えることが多い場合は、外の人や車、犬の姿が見えていたり、音や匂いが入りやすかったりする可能性があります。
犬が普段過ごしているベッドやケージが、道路側の窓や玄関の近くに置かれていないかも確認してみてください。
留守番場所として落ち着いて見える場所でも、犬にとっては外の刺激を受け続ける場所になっていることがあります。
1-3. 犬が何に反応しているのかを確認する
犬が吠え始める直前の状況も大切です。
窓の外を人や犬が通った。
車や自転車が家の前を走ったみたいな、人間には気にならない小さな変化でも、犬にとっては「誰かが来た」「外で何かが起きている」と警戒する理由になる場合があります。
一方で周囲に目立った刺激がないのに、飼い主が家を出た直後から吠えている場合は、窓や外の音とは別の原因も考える必要があります。
1-4. ペットカメラで吠える前後の行動を見る
留守番中の様子を確認する方法として、ペットカメラやスマートフォンの録画があります。
ここで見たいのは、吠えている姿だけではありません。
吠える直前に犬がどこを見て、どちらへ移動したのかまで確認します。
例えば寝ていた犬が急に顔を上げ、窓の前へ移動してから吠え始めたのであれば、外から聞こえた音や窓の外の動きに反応した可能性があります。
玄関へ向かって吠えているのであれば、廊下の足音やドアの開閉音などが関係しているかもしれません。
部屋の中を歩き回りながら長く吠えている場合は、留守番への不安も考える必要があります。
怪しい部分が分かったら、そこをさらに深堀できるようにカメラを移動させると良いと思います。
それと次のような内容を簡単に書いておくと、共通点を見つけやすくなります。
【確認すること:記録の例】
吠え始めた時間:午後3時ごろ
犬がいた場所:道路側の窓の前
吠える直前の状況:子どもの声が聞こえた
吠えていた時間:約5分
その後の様子:ベッドへ戻って眠った

2. 犬が留守番中に吠える主な原因
留守番中に犬が吠える理由は、一つとは限りません。
外を通る人や車に反応している場合もあれば、飼い主と離れた不安、退屈、運動不足などが関係している場合もあります。
大切なのは、「この犬は吠えやすい性格だから」と簡単に終わらせないことです。
犬が吠える前後の状況を見ながら、何がきっかけになっているのかを考えていきます。
2-1. 外の人や犬、車に反応している
留守番中の犬が窓の近くで吠えている場合、外の動きに反応している可能性があります。
家の前を人が歩く。
散歩中の犬が通る。
宅配車が止まる。
このような動きが窓から見えると、犬が警戒して吠えることがあります。
飼い主が家にいるときであれば、声をかけたり、犬の注意を別のものへ向けたりできます。
しかし留守番中は、それを止めてくれる人がいません。
外を見て吠えることによって、相手がそのまま通り過ぎて見えなくなる。
犬からすると、自分が吠えたことで相手がいなくなったように感じることも考えられます。
このようなことが繰り返されると、窓の外に何かが見えるたびに、同じように吠えるようになる可能性があります。
2-2. 外からの音に警戒している
外が見えていなくても、音だけで吠える犬もいます。
人の声、車の音、ドアの開閉音、近所の犬の鳴き声、工事の音、子どもの声など、家の周りにはさまざまな音があります。
人間には小さく聞こえる音でも、犬にとっては気になる刺激になっている場合があります。
特に犬の居場所が窓や玄関、道路側の壁に近いと、外の音を受けやすくなります。
毎日同じ時間帯に吠えている場合は、ごみ収集車など日々の生活の中の音が、吠えるきっかけになっている可能性があります。
2-3. 留守番そのものに不安を感じている
飼い主が外出した直後から吠え始める場合は、外の人や音ではなく、留守番そのものに不安を感じている可能性があります。
窓の前だけで吠えるのではなく、玄関付近を行き来する。
部屋の中を歩き回る。
長い時間吠え続ける。
このような場合は、外部刺激を解消したところで改善しないことがあります。
ただし留守番中に吠えるからといって、すべてを分離不安と決めつけることもできません。
飼い主が家を出た直後の、自分の車の音に反応した可能性もゼロではないかもしれません。
2-4. 退屈や運動不足が重なっている
犬が留守番中にすることがなく、外の刺激へ意識が向きやすくなっている場合もあります。
十分に休める場所がなく、室内を歩き回っている。
窓の外を見ることだけが留守番中の刺激になっている。
このような環境では、人や車が通るたびに反応しやすくなることも考えられます。
留守番前に散歩をする。
匂いを使う遊びを取り入れる。
安全に使える知育玩具を用意する。
以上のような工夫が役立つこともあります。
ただし、運動を増やせば必ず吠えなくなるわけではありません。
犬が何に反応しているのかを確認しながら、犬の過ごし方と住環境の両方を見直すことが大切です。

3. 窓が犬の無駄吠え対策の中心の理由
犬が留守番中に吠えているとき、住宅の視点から最初に確認したい場所が窓です。
窓は光や風を取り入れ、外の景色を楽しめる場所です。
一方で犬の留守番という視点で見ると、外からの刺激が入りやすい場所でもあります。
犬が窓の近くで過ごしている場合、外の人や車を見ながら、音や匂いまで受け続けている可能性があります。
3-1. 窓から音・視線・匂いが入ってくる
壁は留守番中なら基本的に閉じられていますが、窓は家の内側と外側をつなぐ場所です。
窓からは外の景色が見えます。
車や人の声も聞こえます。
人にはほぼ感じませんが、犬によっては外の匂いも感じる場合があるでしょう。
このように窓は、視線、音、匂いという複数の刺激が重なりやすい場所です。
3-2. 犬の目線に外の動きが入りやすい
犬が立った状態や伏せた状態で、外がどのように見えるかも確認してみてください。
人間が立ったときには、道路があまり見えない窓でも、犬の目線では人の足や犬の姿がよく見えることがあります。
例えば床近くまでガラスがある掃き出し窓では、道路や通路を動くものが犬の視界に入りやすくなります。
犬のベッドを窓際に置くと、日向ぼっこができ、外も眺められます。
しかし通行量が多い面の窓では、落ち着いて眠る場所ではなく、刺激を受け続ける場所になる可能性があります。
また玄関に近いと、配達の方などに反応をしている倍もあります。
外を見る場所と、安心して休む場所を分ける。
この考え方が、留守番場所を決めるうえで大切になります。
3-3. 窓は鳴き声が外へ伝わる場所にもなる
窓から入ってくる刺激によって、犬が吠えることを減らす必要があります。
しかしそれと同じくらい、鳴き声を外に漏らさない対策が必要になります。
窓は壁から見て、音漏れしやすい傾向があります。
対策としては窓の気密性を上げることや、内窓の設置などが効果的です。
犬が吠えないようにすることも重要ですが、改善することが難しい場合に備えて、音が外へ届きにくい環境も同時に考えたいものです。

4. 今の家でできる留守番中の無駄吠え対策
犬が留守番中に吠える原因が、窓や外から入る刺激にありそうな場合でも、すぐに大がかりな工事が必要とは限りません。
まずは、今の家でも取り入れやすい工夫から試してみることが大切です。
大切なのは犬を閉じ込めたり、外からの刺激をすべてなくしたりすることではありません。
犬が留守番中に落ち着いて過ごせる場所をつくることです。
4-1. 内窓の設置
一つ目は、内窓をつける方法です。
今ある窓の内側にもう一つ窓を設けることで、すき間をふさぎ、外の音をある程度カットしてくれます。
またガラスにフィルムを貼ったり、スリガラスなどにしたら、犬に届く目線への情報を減らすこともできます。
これにより、外に反応して吠えるきっかけを減らせる可能性があります。
外部環境のコントロールだけでなく、犬の鳴き声が外へ漏れにくくなることも期待できます。
内窓だけで全てが解決するわけではありませんが、窓は音の出入りが起きやすい場所なので、費用は発生しますが、対策としてぜひ考えてほしいことが内窓です。
4-2. 分厚いカーテンを付ける
二つ目は、分厚いカーテンを付けることです。
分厚いカーテンは、外から入る気配をやわらげるだけでなく、わずかではありますが音も軽減してくれます。
人や車、近所の犬の動きが見えにくくなれば、それだけ犬が反応しにくくなる場合があります。
特に、窓の外を見て吠えている様子がある場合は試しやすい方法です。
ただし、薄いレースカーテンでは外の影や動きが見えてしまうこともあります。
犬の目線の高さで、どの程度外が見えるのかを確認してみるとよいと思います。
4-3. 犬の居場所を窓から少し離す
三つ目は、犬の居場所を窓から少し離すことです。
犬のベッドやケージが窓のすぐ近くにあると、外の音や動きが届きやすくなります。
そこでベッドの位置を少し部屋の内側へ移したり、窓が直接見えにくい位置へ変えたりすると、外の刺激が届きにくくなることがあります。
しかし大事なのは、ただ窓から離せばよいということではありません。
犬が普段から落ち着いている場所を基本にしながら、外の刺激を受けにくい位置へ少し調整することが大切です。
4-4. 一度にすべての対策をしない
吠え声が気になると、カーテン、家具、ケージ、散歩、知育玩具など、多くの対策を一度に始めたくなります。
ただ一度にすべてを変えると、何が犬に合っていたのか分からなくなります。
まずはカーテンを試す。
それで変化がなければ、犬の居場所を少し移す。
次に内窓を付けてみる。
原因が分かっていても、費用が発生しにくい順番で一つずつ試した方が、原因と効果を確認しやすくなります。
小さな工夫だけで大きく変わる犬もいれば、しつけや専門家のサポートと組み合わせる必要がある犬もいます。
住宅対策だけですべてを解決しようとせず、犬の反応に合わせて進めることが大切です。

5. 犬の鳴き声の防音対策
犬が吠えにくい環境をつくることは大切です。
ただ対策を始めても、すぐに全く吠えなくなるとは限りません。
その間にも近隣への音が心配になる場合があります。
そこで吠える原因を減らす対策と合わせて、犬の鳴き声が外へ伝わりにくくする対策も考えます。
5-1. 防音工事より先に、窓と犬の居場所を見直す
最初に試してほしいのは、4章で書いた内容です。
これに対して、自分は何度か設置したことがありますが、防音工事はかなり高額です。
そして極端に効果が高いかといえば、そこそこの効果です。
完全に音漏れは防いでくれません。
そして何より、ここまでしなくても吠えなければいい訳なので、もっと簡単なところを先にする方が自分は重要だと思います。
犬の居場所を変える
→ カーテンや目隠しを試す
→ 窓からの音漏れを確認する
→ 必要であれば内窓を検討する
くらいでいいと思っており、防音工事はやりすぎという印象です。
5-2. 普通の段ボールを貼る方法はおすすめしない
以前、段ボールを使えば犬の鳴き声を防音できるのかと聞かれたことがあります。
ハニカム構造の段ボールを使った簡易防音室や、吸音材と組み合わせた専用品は実際に販売されています。気密性や多層構造まで考えてつくられた製品であれば、一定の吸音・遮音効果を狙ったものはあります。
ただしこのような商品があるから、普通の梱包用段ボールを壁へ貼ることで効果が発揮される。
このように言いたいのですが、それくらいで音漏れが解消できるなら、音漏れの問題は世の中から完全消滅すると思います。
言い換えるなら、そんな簡単なものではないという認識です。
当然自分は段ボール防音製品の専門家ではないので、積極的にはおすすめしません。
段ボール製品を試すより先に、窓や居場所を見直した方が失敗も少ないと思います。
5-3. 壁より換気口から音が漏れている場合もある
防音というと壁や窓ばかり気になりますが、換気口も室内と屋外を直接つなぐ場所です。
空気が通るということは、音も通る可能性があります。犬の居場所の近くに換気口がある場合は、窓よりも換気口から鳴き声が外へ伝わっていることも考えられます。
実際に、住宅用の換気口には、内部へ取り付けるサイレンサーや防音型の屋外フードがあります。メーカー製品には、特定の周波数で約30デシベル前後の減音性能を示しているものもあります。
ただし、音が漏れるからといって、換気口をテープや段ボールで塞いではいけません。
24時間換気は、室内の空気や湿気を外へ排出するために必要です。換気量を極端に減らすと、空気環境や結露にも影響します。
換気口からの音漏れが疑われる場合は、換気を止めるのではなく、通気を確保したまま音を抑えるサイレンサーや防音型部材を検討します。
5-4. 壁・換気口・建具からの音漏れも確認する
窓を対策しても、鳴き声が外や隣室へ伝わる場合は、ほかの場所も確認します。
例えば、24時間換気の換気口です。
換気口は室内と外をつなぐために必要なものですが、空気だけでなく音も通る場合があります。
犬の居場所の近くに換気口があれば、そこから声が伝わっている可能性もあります。
特に第三種換気と呼ばれる、直接壁にファンや給気口を設置している場合は、そこから音漏れしている可能性もあります。
この辺りは一旦塞いでみて、スマートフォンなどで数値確認をしても面白いかもしれません。
そして効果があるようなら、ダクト式の第一種換気などと交換をすれば、対策が終わることもあるでしょう。

6. 分離不安が疑われる場合は専門家へ
窓を目隠ししたり、犬の居場所を変えたりしても、留守番中に長く吠え続ける場合があります。
外出直後から強く吠える。
部屋の中を歩き回る。
物を壊す。
排泄の失敗や、よだれなどが重なる。
このような場合は外の刺激だけではなく、飼い主と離れることへの強い不安が関係している可能性もあります。
自分は犬の行動や病気の専門家ではありません。
そのため知識としては知っていますが、こうした行動だけで分離不安と判断することはできません。
これまで問題なく留守番できていた犬が急に吠えるようになった場合は、体調や加齢、生活環境の変化が関係していることも考えられます。
住宅の工夫で外からの刺激を減らすことはできますが、強い不安や体調の問題まで家だけで解決することは難しいと思います。
気になる行動が続く場合は、獣医師や犬の行動に詳しい専門家、トレーナーへ相談してください。
7. まとめ
犬が留守番中に吠えると、「しつけが足りないのではないか」「もっと厳しく教えた方がよいのではないか」と考えてしまうことがあります。
もちろん、留守番の練習や普段の関わり方が必要な場合もあります。
ただ犬が窓の外を通る人や車、外から聞こえる音に反応しているのであれば、犬だけを叱っても原因は残ったままです。
まず確認してほしいのは、犬がいつ、どこで、何に反応して吠えているのかです。
それらの条件を一つずつ確認し、犬の居場所や窓まわりを少し変えてみます。
それと同時に、犬が吠えたときの声がどこから外へ伝わっているのかも考えます。
犬が吠えにくい環境をつくることと、鳴き声を外へ漏れにくくすることは別の対策です。
どちらか一方ではなく、両方から考えることが大切です。
留守番中に吠えにくい家は、犬に我慢をさせる家ではありません。
外の刺激に反応し続けなくても済み、安心して休める場所がある家です。
しつけだけで考える前に、犬が過ごしている場所と、そこへ入ってくる刺激を見直してみてください。
今回の文章が何かしらの参考になりましたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
7-1. 執筆者プロフィール
野島建設株式会社 代表取締役社長 野島比呂司
一級建築士 宅地建物取引士 増改築相談員
富山県出身 近畿大学理工学部建築学科卒
地元のハウスメーカーに就職後、2007年野島建設に入社。
会社の2代目として仕事をするだけでなく、自分でも会社を創業。野島建設として1000棟を超える施工実績があり、富山県の市町村単位では複数回の着工数1位の獲得経験あり。
2024年の能登の震災による仮設住宅建設にも尽力。その際に人と愛玩動物とのかかわりについて考え、ペット共棲住宅の重要性を実感。
投稿日 2026年8月1日
~温かい人が集まる暖かい家 NOJIMAのゼロ・ハウス~
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