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“回収設計”で猫の毛が舞うのを削減 猫の毛を掃除しやすい家とは

猫と暮らすご家庭から、意外と多い相談が「毛が部屋中に舞って、掃除が大変」という悩みです。
私は20年以上住宅を見ていますが、この問題は掃除道具の良し悪しだけで決まりません。むしろ、毛が舞いやすい環境を家が作ってしまっているケースが多いと感じます。

今回はそのあたりについて詳しく解説をしてきたいと思います。

 

1.猫の毛が舞う理由

ポイントは、猫の毛そのものよりも、空気の動き・素材の帯電・生活動線です。

ここを押さえると、同じ掃除をしていても「取れる家」と「舞い続ける家」に分かれます。

まずは、なぜ毛が舞うのかを整理していきます。

1-1.換毛期

猫の毛が増える時期があることは、多くの飼い主さんが体感されています。(一般的に季節の変わり目だと思います。)
ここで大切なのは「抜け毛が発生すること」は防げない点で、結局のところ増えて抜け落ちた毛が室内でどう動くかです。

同じ換毛期でも、

  • 毛が床に落ちて溜まりやすい家
  • 空中に舞い続けて、棚やカーテンに付着しやすい家

があります。

これは猫の生態というより、室内の気流・静電気・掃除のしやすさ(回収できる仕組み)で差がつきます。

1-2.静電気

猫の毛が「やたら張り付く」「集めても散る」と感じるとき、原因の一つは静電気です。
建築の視点で見ると、静電気は 素材の組み合わせ乾燥で強くなりやすい傾向があります。

たとえば、

  • 化学繊維のラグ・ソファ
  • 樹脂系の床材
  • 乾燥しやすい冬の室内

が重なると、毛が軽い分、帯電して舞いやすく壁際や布製品に吸い寄せられます。

つまり「掃除しても残る」のは、掃除が下手というより、家の素材が毛を抱え込む環境を作っていることがある、という話です。

1-3.気流

毛が舞う最大の要因は風です。
ここで言う風は、強風のイメージではなく家の中の小さな気流です。代表例は、

  • エアコンの風が床やソファに当たっている
  • サーキュレーターの風が部屋全体を撹拌している
  • 換気の給気口→排気までの流れが毛の通り道

といった状態です。

空気が動けば、軽い毛は当然浮きます。
逆に言えば、風の入り口や出口を変えるだけで「舞い方」が変わることも多いです。

住宅設計では、温熱環境のために気流を作る場面がありますが、ペットと暮らすなら「気流の質」も一緒に考える価値があります。

1-4.動線

毛が舞うかどうかには「人の動線」も注意が必要です。
歩く・座る・立つ、これだけで床の毛は巻き上がります。

さらにロボット掃除機や通常の掃除機も、使い方によっては舞い上げの原因になります。

人の動線の観点で差が出るのは、

  • 床に物が多く、掃除が迂回になる家
  • 家具下に手が入らず、毛の溜まり場が固定化する家
  • 回収ポイント(玄関前・廊下の曲がり・巾木際)を作れていない家

といった部分です。

つまり「掃除しやすい家」とは、単に広い家ではなく、毛が回収できる場所に集まりやすい+掃除が途切れない家です。
この考え方ができると、掃除の頻度は同じでも、体感としてのストレスがかなり減ります。

2.まずは「猫の毛を増やさない」

掃除を楽にする一番の近道は、「うまく取る」ことよりも、そもそも発生源になってしまう猫そのものに注意して、管理できない毛を増やさないことです。
建築の視点で見ると、これはしつけや性格の話ではなく、家の使い方と環境づくりの話になります。

2-1.ブラッシング

ブラッシングは猫のケアとして語られることが多いですが、住宅側から見ると、毛を床に落とす前に回収する行為と捉えられます。
重要なのは頻度や方法よりも、「どこで行うか」です。

例えば、

  • 掃除しやすい床材の場所
  • 風が当たらない位置
  • 毛が他の部屋に流れにくい動線上

こうした条件を満たす場所を決めておくことで、毛の拡散を最小限に抑えられます。
家全体で行うより、「場所を固定する」ことが、結果的に掃除量を減らします。

2-2.置き毛ゾーン

猫の毛は、実際には部屋中に均等に落ちるわけではありません
よく観察すると、必ず「溜まりやすい場所」があります。

  • 日当たりの良い窓際
  • よく使う寝床の周辺
  • 人の動線と重なる場所

これらをあらかじめ「置き毛ゾーン」として認識し、

  • 掃除しやすい床にする
  • ラグを置かない
  • 巾木や隅の納まりをシンプルにする

といった設計・使い方を選ぶことで、毛は散らばる前に留まるようになります。

2-3.布製品の整理

布製品は、毛にとって「最終到達点」になりやすい存在です。
ソファ、クッション、ラグ、カーテンが多いほど、掃除の手間は確実に増えます。

ここで大切なのは、ゼロにすることではなく、管理できる量にすることです。

  • 洗える素材に限定する
  • 毛が溜まりやすいものは数を絞る
  • 床から浮かせる(脚付き家具)

こうした整理は、インテリアの話であると同時に、掃除計画の一部でもあります。

3.掃除の鉄則

掃除が大変に感じる原因は、「量」よりも順番と方法であることが多いです。
これは住宅の設計でも共通で、正しい流れを作れば、無駄な作業は減らせます

3-1.上から下へ掃除する

毛は、床だけにあるわけではありません。
空中を漂い、棚・照明・カーテン、壁などに付着し、最終的に床へ落ちます。

そのため「高い位置 → 低い位置」の順で掃除するのが基本です。

床から始めると、後で落ちてきた毛をもう一度掃除することになります。

3-2.乾拭き→吸う

いきなり掃除機をかけると、軽い毛は風で舞い上がります。
その結果、取り切れなかった毛が別の場所へ移動してしまい、何度も掃除機をかける事になって今います。

基本は、「乾拭き・ワイパーで集める → 掃除機で吸う」という2段階です。

これは道具の問題ではなく、毛の物理的な性質に合わせた方法です。
一度集めてから吸うことで、再拡散を防げます。

3-3.換気は「強すぎ注意」

掃除中に窓を全開にしたり、換気を強めたりすると、空気の流れで毛が舞い上がることがあります。

換気自体は大切ですが、掃除のタイミングでは、

  • 風を作りすぎない
  • 強い風の流れを作らない

ことが重要です。

これは空調や換気計画ともつながる話で、「空気が動けば、毛も動く」という単純な原則を意識するだけで、掃除の効率は大きく変わります。

4.場所別の掃除

猫の毛は「どこにでも均等にある」のではなく、実際には場所ごとに異なります。
建築的には、素材・隙間・気流によって、掃除の難易度が変わります。
それぞれの場所に合った考え方を整理します。

4-1.床(フローリング)

フローリングは一見、掃除しやすそうですが、実は舞いやすい床でもあります。
表面が滑らかな分、歩行や空調の風で毛が移動しやすいためです。

ポイントは、

  • いきなり掃除機をかけない
  • ワイパーや乾拭きで「集めてから吸う」

床材の継ぎ目や壁際に毛が集まりやすいので、巾木との納まりがシンプルなほど回収しやすいという設計的な差も出ます。

4-2.ラグ・カーペット

ラグやカーペットは、毛を「止める」役割を持つ反面、一度入ると出にくい場所です。
毛足の長さや繊維の向きによって、掃除の難易度は大きく変わります。

  • 毛足が長いほど、掃除頻度は上がる
  • 移動できるサイズの方が管理しやすい

建築的には、全面敷き込みよりも、必要な場所に限定する方が、結果的に掃除は楽になります。

又は安価なものにして、毎年買い替えるなども場合によっては良いかもしれません。

4-3.ソファ・布団

ソファや布団は、毛が最も「存在感を持ってしまう」場所です。

そして人間が動くので、表面素材によっては毛がソファなどに絡み、取れにくくなってしまう場所になります。

そこで重要なのは、素材選びと構造です。

  • カバーが外せる
  • 表面がフラット
  • 隙間が少ない

これだけで、掃除の手間は大きく変わります。
デザイン性よりも、「掃除動作を想像できるか」が判断基準になります。

4-4.カーテン・衣類

カーテンや衣類は、空気中を漂った毛の最終到達点になりやすい場所です。
特に、床から天井まであるカーテンは、気流の影響を強く受けます。

対策としては、

  • 床に引きずらない丈
  • 静電気を溜めにくい素材
  • 必要以上に枚数を増やさない

「インテリア」と「掃除」は切り離せない、という代表的な例です。

4-5.サッシ・巾木

毛は、必ず部屋の端に集まります
サッシ下、巾木の上、コーナー部分は「回収ポイント」です。

  • 凹凸が多いと、毛が残る
  • シンプルな納まりだと、まとめて取れる

設計段階でここを意識すると、「毎回気になる場所」から「一拭きで終わる場所」に変わります。

4-6.エアコン・排気口

見落とされがちですが、エアコンや吸気口は毛の集まる場所になります。

  • フィルターの定期清掃
  • 吸気口まわりの拭き掃除

これは掃除という観点より、空気の循環を整える作業と考えた方が近くなります。

しかし毛が集まるという事は、それだけ掃除の手間が減る場所と言えるので、排気口あたりが汚れやすいなら積極的に掃除をした方が良いと言えます。

5.道具の選び方

掃除道具は「高性能」よりも、家の構造と毛の性質に合っているかが重要です。
万能な道具は存在しないので、使い分けが前提となります。

5-1.掃除機

吸引力だけで選ぶと、毛を舞い上げてしまうことがあります。
ポイントはヘッドです。

  • 床に密着する
  • 回転ブラシが過剰でない
  • 壁際まで届く

「吸う前に舞わない」掃除機が、結果的に効率が良くなります。

5-2.フロアワイパー

フロアワイパーは、集める道具です。
吸う前の工程として使うことで、掃除全体が楽になります。

  • 毎日使える位置に置く
  • 動線上に収納する

道具の性能より、「使う頻度」を上げる工夫が大切といえそうです。

5-3.粘着ローラー

ピンポイントで確実に取れる反面、広範囲には向きません。
ソファや衣類など、場所を限定して使う道具と割り切るのがコツです。

これも身近に置いておいて、使える時にサッと変えるようにした方が良いでしょう。

5-4.ゴム手袋・スポンジ

静電気を抑えつつ、毛を絡め取れるため、カーペットや布製品では意外と効果的です。

高価な道具でなくても、素材の相性で結果は変わります。

5-5.静電気対策

乾燥している室内では、どんな道具でも限界があります。
加湿や素材選びなど、環境側の調整が前提になります。

掃除は「作業」ではなく、室内環境の結果だと考えると、無理がなくなります。

6.掃除がラクな「家」の条件

掃除のしやすさは、収納や床材だけで決まるものではありません。
暖房の仕組みも、毛の舞いやすさ・溜まりやすさに大きく影響します。

住宅を設計する立場から見ると、「どこから暖め、どこに空気が流れるか」は、掃除量を左右する重要な要素です。

6-1.掃除が楽な床材

掃除がラクな床材の条件は、毛が「絡まない・舞いすぎない・集めやすい」ことです。

ここに暖房方式が加わると、差がはっきり出ます。

  • エアコン暖房のように、上から温風が当たる場合
    → 床表面で気流が起きやすく、毛が移動しやすい
  • AIR LOOP SYSTEMの様に床面から穏やかに暖める方式
    → 毛が落ち着き、床に留まりやすい

床材単体も重要ですが、家は様々な素材の組み合わせでできています。

そのため「どんな暖房をつかうか」まで考えることで、掃除のしやすさは変化します。

6-2.巾木まわり

エアコン暖房の場合は、足元を中心に暖めようとするためどうしても床面付近に気流を届かせる運転(エアコンを下向き運転にする)をします。

言い換えると「部屋を最も暖める方法」は「毛が最も舞いやすい状況」を創り出してしまいます。

そしてこの場合、最も汚れやすい部分は、床と壁の取り合いにつけられている巾木になります。

巾木は人から見たらわずかな出っ張りではありますが、抜け毛と比較すれば十分大きな出っ張りです。

つまり巾木の上にも抜け毛は溜まりますし、掃除機では対応できない(拭き掃除などでないと対策できない)場所になります。

 

そのため巾木は出っ張らないように施工するのがお勧めです。

また床を巻き上げて、巾木を施工しないのも一つの方法といえます。(下図参照)

6-3.コードを隠す

床を這うコード類は、毛を絡め取り集めてしまうだけでなく、掃除をしにくくさせる原因になります。

配線を整理したり減らしたりすることで、見た目だけでなく、掃除しやすく空気の流れを整える効果が期待できます。

6-4.家具は脚あり

脚のない家具であったとしても、毛は入り込んでしまいますし、掃除がしにくい欠点もあります。

そのため足のある家具にした方が、

  • 毛が自然に下に集まる
  • 掃除機をかけられる

というメリットがあります。

7.換気と暖房

猫の毛が舞うかどうかは、掃除も大事ですが空気の動きも重要です。

特に一般的には換気や暖房の仕組みでは風が発生するので、そこについて説明をしたいと思います。
ここは住宅や空調を主として扱う自分としては、一番伝えたいポイントです。

7-1.エアコン暖房と抜け毛は最悪の相性

抜け毛が舞いやすい状況は2点あります。

・乾燥している室内

・床面に近い部分に風が発生している

実はこの二つの条件は、エアコン暖房をした場合必ず発生してしまいます。

 

具体的に解説すると、エアコン暖房は加湿されず空気だけを暖めてしまい、室内は乾燥してしまいます。

またエアコンは高さ2m付近に設置されることが多く、床面から離れています。

言い換えると、床面に暖かい空気を送るには、強い気流が必要となります。

その結果、床面に滞留している抜け毛を、再度舞い上がらせることに繋がってしまいます。

そのためエアコン暖房をしている家庭では、猫の抜け毛はかなり気を付けて行わないといけないという事となります。

エアコン暖房だと「頭熱足寒」になりやすい

7-2.抜け毛対策は床暖房やAIR LOOP SYSTEM

エアコン暖房と抜け毛は最悪の相性であると先ほどお伝えしましたが、逆にオススメになるのは、「無風」「床面から温める暖房」という事になります。

具体的には、床暖房や野島建設のAIR LOOP SYSTEMなどおススメといえます。

 

しかし猫の場合は、活動範囲が床面ではないことが多いので、床面だけ暖かくするのではなく、天井や壁面まで温めるAIR LOOP SYSTEMの方が、快適とは言えると思います。

7-3.「排気口の設置高さ」が重要な24時間換気

換気方式を考えるとき、一般的には「三種換気(排気のみ機械を使用)」「一種換気(排気も給気も機械を使用)」という分類だけが注目されます。

しかしそれ以上に抜け毛対策に効果的な換気については、「排気口が床面に近いかどうか」が最も重要です。

ちなみにこの考え方は臭い対策に関しても効果があります。

 

イメージしてほしいのですが、掃除機は床に直接吸い込み口を接触させて抜け毛を効率的に集めます。
一方で換気扇は床から2mも離れた位置(天井付近や壁面)にあることがほとんどです。

先ほどの掃除機の論理が正解ならば、細かな粉塵・抜け毛・臭気を積極的に吸い込むことは構造上ほぼ不可能であると誰もが理解できます。

 

〇抜け毛や臭気は “空気より重い”という性質

・ハウスダスト
・抜け毛
・猫の排泄物由来のアンモニア・臭気成分
これらは空気より比重が重く、床付近に滞留する傾向があります。

つまり天井付近の換気扇では、細かな粉塵・抜け毛・臭気を積極的に排気することが難しいと誰もが理解できます。

 

〇抜け毛対策は床面排気

ここまで説明をさせてもらいましたが、抜け毛対策は床面排気が良いと言えます。

実のところ三種換気でも一種換気でも構いません。

抜け毛に直接近いところを排気することができればいいだけです。

もちろん三種換気は外気の温度が直接室内に入ってくるので、一種換気の方が人にも動物にも優しいとはいえるでしょう。

 

〇床面排気の注意点

床面排気のいい部分ばかり取り上げましたが、大きな問題もあります。

汚れ(ハウスダスト・抜け毛等)に近い部分を換気するという事は、換気扇そのものが目詰まりしやすいという事です。

言い換えるなら換気扇回りを、こまめに掃除することが必要といえます。

これができないと換気扇の効果は全くなくなってしまい、むしろ抜け毛は部屋にばらまかれるだけでなく、換気がされない住空間になってしまいます。

7-4.空気清浄機の位置

空気清浄機は、置き場所で効果が大きく変わります。

  • 動線の邪魔にならない
  • 毛が集まりやすい場所の近く
  • 風を直接床に当てない

掃除道具ではなく、空気の回収装置として考えると、配置の考え方が変わります。

8.間取りで変わる掃除量

掃除の大変さは、毛の量よりも「どこに集まり、どこで止まるか」で決まります。
これは掃除道具の問題ではなく、間取りと動線の設計の問題です。

8-1.毛の回収動線

住宅には、必ず毛が集まりやすい動線があります。

  • 廊下の端
  • 部屋の角
  • 動線が交差する場所

これらは、人の移動や空気の流れによって自然に毛が集まるポイントです。
間取りとして重要なのは、「その場所に掃除機やワイパーが無理なく届くか」という事です。

回収ポイントが分断されている家より、まとめて掃除できる動線を持つ家の方が、掃除量は確実に減ります。

新築時の場合は、想定することも重要ですが、想定できなかった場所に溜まる可能性も十分あります。

その時に「失敗した」と思わないで済むよう、新築時は猫の出入りできる場所は全部掃除しやすい造りにした方が無難といえます。

8-2.猫の行動範囲を限定する間取り

掃除量を減らすうえで効果が高いのが、行動範囲の管理です。
これは閉じ込めるという意味ではなく、エリアを整理するという考え方です。

  • 扉や引き戸でゾーニングできる
  • 夜間や不在時にエリアを切り分けられる
  • 掃除しやすい場所に活動が集まる

家全体を自由に使える間取りは快適ですが、毛の拡散という視点では、管理された範囲の方が掃除は圧倒的に楽になります。

8-3.猫トイレの配置

猫トイレ周辺は、毛だけでなく細かなゴミも集まりやすい場所です。
ここで重要なのは、空気と動線の両方です。

  • 風が直接当たらない
  • 人の動線と重なりすぎない
  • 床掃除がしやすい素材

トイレを「置ける場所」ではなく、「掃除できる場所」に配置することが、後々の負担を減らします。

8-4.キャットタワーの場所

キャットタワーは、毛の発生源になりやすい場所です。
だからこそ、どこに置くかが重要になります。

  • 壁際で掃除しやすい位置
  • 下がフラットな床
  • 他の部屋に風が流れにくい場所

間取りの中心に置くより、回収しやすい場所に集約する方が、結果的に掃除量は減ります。

9.「もう無理」と思った時

どれだけ工夫しても、完璧に毛を抑えるのは難しいです。
そんなときは、「自分で抱え込まない」判断も大切です。

9-1.ハウスクリーニング

布製品や高所など、時間や手間がかかりすぎる場所は、定期的にプロに任せるのも一つの方法です。

家全体を頼む必要はなく、

  • カーテン
  • ソファ
  • マット類

など、ポイントを絞るだけでも効果があります。

9-2.ダクト清掃

換気ダクトやエアコン内部に溜まった毛やホコリは、掃除しても再び室内に戻ってくる原因になります。

  • フィルター掃除だけでは限界がある
  • 数年に一度のリセットとして有効

空気の通り道を一度きれいにすることで、掃除の効率も上がります。

9-3. ブロアー(荒ワザ)

これは日常的にはおすすめしませんが、徹底的にリセットしたいときの手段として存在します。

  • 家具を動かす前
  • 大掃除の前に運転

このようなタイミングで、ブロアーで一方向に集めて回収する方法です。

特に巾木の上やコンセントの上など、細かなでっぱりの上に乗った抜け毛に効果的で、時短で掃除が可能になります。
ただし、自分自身に抜け毛が降りかかってきますし、周囲への飛散や安全面には十分な注意が必要です。

眼鏡とマスクを着用し、全身カッパなどで防備してから始める必要があります。

10.まとめ

10-1.家づくりの優先順位

猫の毛対策は、

  • 高価な設備
  • 特別な道具

よりも、納まり・動線・空気の設計が優先です。

掃除がラクな家は、「猫のため」だけでなく、人にとっても快適な家になります。

家づくりの段階でここを意識できるかどうかが、住んでからのストレスを大きく左右します。

 

今回の文章が、少しでも皆様のお役に立つのであれば以上の喜びはありません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

10-2.執筆者プロフィール

野島建設株式会社 代表取締役社長 野島比呂司

一級建築士 宅地建物取引士 増改築相談員

 

富山県出身 近畿大学理工学部建築学科卒

地元のハウスメーカーに就職後、2007年野島建設に入社。

会社の2代目として仕事をするだけでなく、自分でも会社を創業。野島建設として1000棟を超える施工実績があり、富山県の市町村単位では複数回の着工数1位の獲得経験あり。

2024年の能登の震災による仮設住宅建設にも尽力。その際に人と愛玩動物とのかかわりについて考え、ペット共棲住宅の重要性を実感。

 

投稿日 2026年1月3日

 

~温かい人が集まる暖かい家 NOJIMAのゼロ・ハウス~

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